最近讀んだ本。
- 西山鴻月『風のしがらみ』(ISBN:4787490613)
- 古今亭志ん朝・齋藤明『志ん朝の風流入門』(ISBN:4480036911)
- 小林信彦『和菓子屋の息子 ある自伝的試み』(ISBN:4101158355)
- 大野晋『日本語と私』(ISBN:4022574453)
- 小林信彦『名人 志ん生、そして志ん朝』(ISBN:4022598204)
期せずしてある共通項が浮かびあがつてくる。それは著者達がみな(大空襲以前の)東京下町で生まれ育つたといふこと。
そこで遣はれてゐる下町言葉(江戸辯)のなんと味はひ深いこと。下町の江戸文化を支えていたのは言葉なのだから
といふのは頷ける。
そして今やまつたく遣はれなくなつた數々の言葉を書物のなかのみに見出すことで,最早この世界は失はれて了つたことを痛感する。