生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

讀了

大阪弁「ほんまもん」講座 (新潮新書)』を讀む。名前の後ろに附ける「〜はん」と云ふ言葉に法則があることを初めて知る。

  1. すぐ前の音がイ段・ウ段・ンの場合→「さん」のまま
  2. すぐ前の音がア段・エ段・オ段の場合→「はん」に変化
  3. すぐ前の音がシ・ス・チ・ツの場合→促音化

だから月の法善寺横町ではこいさんになるのだと合點がゆく。尤も法則はあるが状況次第で話し手が判斷して變へる必要があるとの事。

大坂辯(に限らず色んな御國言葉)は非常に魅力的な言葉である。でも殘念ながら私の生活圈には、それらは遣はれてゐないし、かういふ本を讀んで了ふと知らない語は矢張り遣へないし口にする事を躊躇ふと思ふ。

あと後書きで引用されてゐる真田信次氏の「そもそも『標準』というものは一つとは限らない」と云ふ言葉がよかつた。