生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

三册讀了

ことば散策 (岩波新書)

ことば散策 (岩波新書)

ことばの履歴 (岩波新書)

ことばの履歴 (岩波新書)

實に好い文章だと思ひながら讀んでゐた。言葉に關する知識やら蘊蓄といつたことよりも、先づ豐かな語り口に痺れて了つたのだ。もつともつと讀みたくなつたので、『詞苑間歩』*1も探し出すことにしよう*2

日本の古い表記の伝統やら、仮名遣いやら、漢字の使い方やら、本当に滅びたんだなという実感を強く持ちました。つまり、教育されていないわけです。それから、自ら開発しようと思っても、当用漢字、現代仮名遣いのものが自分の身辺にあって、それ以外のものは遠い所にあるというような人たちがものを書きはじめたわけでしょ。古いものを読もうとしても、古いものが新しい皮を被ってるわけです、文庫本なんか。だから、断絶しているんです。ほんとにアメリカに負けた、その属国になって、日本語は滅びつつあるんだなという思いを、実に強く感じました。

手を拱いて*3ゐるのも詰まらないので、何かしらその先(或いはその手前と云ふか)の事を考へてはゐる。

*1:三省堂-詞苑間歩

*2:假名遣も直されてゐないし

*3:「こまぬく」か「こまねく」かと云ふ話もあつた。23 こまねく