生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

二册讀了

この分量なら新書向きかもしれない。本文はリュウミンか。

漢字教育に於ける標準字體への瑣末的な固執が、戰後の受驗戰爭からきてゐるやうに書かれてゐるけれど、私は明治からの讀み書き並行主義や國語改革にも遠因があるかと思つてゐる。

人名用漢字の戦後史 (岩波新書 新赤版 (957))

人名用漢字の戦後史 (岩波新書 新赤版 (957))

実務側の話を知るのに役立つた。

漢字には二つの側面があることを示しているように、私には思われる。ふつう、漢字と言えば国語であり、だから文部省の問題なのだ。けれどももう一方で、戸籍実務に代表されるようなきわめて実務的な側面を、漢字は持っている。文化や思想といったことばで表される性格と同時に、能率や技術といったことばで表さざるをえない性格を、漢字は持っているのだ。人名用漢字はそのことを如実に表しているのである。