これも面白かった。
読んでいるだけで顔が熱くなってくる。
勉強になる。しかしあくまで女性からみた着物の話。男性からみた着物の話はなかなかお目にはかかれない。
あと江戸と京都の美意識が違うのはわかるが、それが粋と
のっけから角田忠信との対談がのっていて読む気が萎えてしまった。
著者が述べているように現在の写楽の絵の見方が、当時の芝居の状況を無視して絵画一辺倒であること、しかも近代絵画と同様の見方でしかない
ことから、写楽の正体が誰かというよりも、写楽と同時代の役者や歌舞伎の話が主眼である。そういう話の筋を進めていくうち、写楽らしき人物に逢着したという感じだった。それにしても、ミステリーのように読み進められる文章だ。