陸上自衛隊朝霞駐屯地へ赴き、チャイコフスキー「1812年」を聽きに行く。駐屯地の中に這入るのは初めてなので、何もかもが物珍しい。バスに運ばれて會場に到著すると、設置してある會場の雛壇にはかなりの人が詰め掛けてゐる*1。
私も雨合羽を羽織るが、やはり指がかじかむ。かういふ過酷な環境で音樂を聽くのも乙なものと強がつてみるが、雨は劇しく降頻り、風は容赦なく吹き附ける。
プログラムの内容は下記參照。
「1812年」
この「1812年」は初演された當時でも、そしてなほ現代でも相當アバンギャルドな樂曲ではないだらうか。大砲の音を樂音として扱ひ*2、且つライブで實際に用ゐるなんてことはなかなか出來るものではない。また、仏蘭西國歌や露西亞國歌を自在に引用しコラージュする手附はサンプリングに近いものがあるかもしれない。
わざわざ大砲の側の雛壇に陣取つたが、目の前で大砲が發射された時の音と衝撃に膽をつぶす程吃驚した。打ち上げ花火の樣なノリで構へてゐたのだが、やはり火器は迫力が違ふ。