日暮里のサニーホールにて友人のコンサートを聽きに行く。演目は以下。
- アリオーソ(J.S. バッハ)
- ヴィオラ協奏曲ハ短調第一・第二樂章(J.S. バッハ=カサドシュ)
- シチリアーノ(パラディス)
- チェロソナタ ト短調第二樂章(ショパン)
- ピアノソナタ第八番「悲愴」第二樂章(ベエトオヴェン)
- 月の光(ドビュッシー)
- To Give(陳 良訓)
- 幻想即興曲(ショパン)
とても素晴らしい。バッハとドビュッシーが最高だつた。
これ程迄に染み渡るやうなバッハは生まれて初めて聽いた。聽き手を構へさせず、バッハが直接語り掛けてくるかのやうな、そんな演奏だつた。
「月の光」は極端な迄に、スペースを作り出し、そしてその中で響きで歌はせてゐた。凄い。後で直接友人に、ドビュッシー自身の演奏を聞いたことがあるのか、氣になつて訪ねてみたのだが、全く知らなかつたと云ふので尚更驚いた。
因みに私もドビュッシーの演奏を直接耳にした訣ではなく、以下の坂本龍一の話を伝聞として聞き知つてゐたのだつた。
いちばんやっぱり聴いてショックだったのは、ドビュッシー自身の演奏ですよね。それで、ドビュッシーに対する見方とかが全部変わっちゃったような気がするけど。(略)ロールに記録されているやつ。ものすごいルバート、全編ルバートですよ。ほとんど小節線が関係ないような音楽だったんですよ。好きでしたよ。一応面白いので真似したんですけど。