生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

モーリス・ユトリロ展

今日で最終日だと云ふので、慌てて日本橋高島屋へ行く。
今迄ユトリロの繪は、どこか曇天の冬空のやうなくすんだ色遣ひで書かれた繪だと云ふのが頭にあつたのだが、改めてユトリロの繪を纏めて觀ると、實に色んな繪がある。

「白の時代」だけでなく「色彩の時代」と云ふのもある事は初めて知つた。思いの外、明るく透明感溢れる繪が多い。クリアで焦點のピッタリとあつたレンズが映し出す光景を覗いてゐるみたいだ。尤も單にグワッシュで描かれてゐる事も作用してゐるのかもしれないが。

あとユトリロの繪が持つ魅力を考へてゐると、色遣ひだけでなく、畫面の構圖も重要な要素かもしれない。