生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

文字講座

日曜に東洋美術学校にて。
最初に白井敬尚氏のお話「活字とグリッド・システム」を聞く。澤山の畫像や寫眞を用ゐてグリッド・システムの概要や組版の歴史に就て、實に有意義なお話を繰り廣げてゐた。これは盜み甲斐のある内容だ。

たゞ茲で主に取上げられてゐたのは、歐文の(ローマン)アルファベットを中心としたタイポグラフィの話なので、和文ではまた違ふ遣り方があるのではないかとも思ふ。これはこちら側の課題だらう。

續いて河野三男氏のお話「タイムズ・ニュー・ローマン書体の誕生裏話」を聞く。學校の講義を聞いてゐるみたいだ*1。結構專門的な内容を詰め込んで話してゐたやうに思ふ。主に金屬活字のタイムズ・ニュー・ローマンに就いての話だつたが、質疑應答の時に、現代のデジタルフォントのタイムズ・ニュー・ローマンに就てどのやうに感じてゐるのかと云ふよい質問が出てゐた。河野先生は、デジタルフォントは總じて「弱い」と云ふやうな事を仰つてゐた。

*1:實際これは講座なのだが。