東京国立博物館にて。入場制限をする程ではないとは云へ矢鱈と込んでゐた。人の頭越しにものを見て廻るのは草臥れるので、あまり落着いて見られなかつた。
面白かつたのは、鎧や甲冑、大名物の燒き物、駿河版銅活字と伏見版木活字、古筆や書跡など。婚禮調度には壓倒されるが、まるで別世界のもののやうにも思つた。
平常展
こつちは空いてゐるし、思ひのほか面白いのが多かつたので樂しめた。
- 黒田清輝の「編物」と「赤髮の少女」あと猫の繪がよかつた。
- 奔放なる鉄絵の世界に痺れた。私は何故か鐵繪(銹絵)に強く惹かれる。
- 寛永の三筆とその書流を觀る。
- 岸田劉生の「麗子微笑」は初めて見たのだらうか。