生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

もじもじカフェ第17回「チベットの文字とその書体」

バルト

不斷目にすることもないし、先づ遣ふこともない文字の話なので、ついてゆけるか氣になつたが、ケルサン・タウワさんのお話は實に充實してゐて樂しい時間を過ごせた。
チベット語は讀むのは簡短らしいが、方言抔の違ひが多く聞きとるのがえらく難しい。その代はり時代による字形の變化は少ないので、昔の文章でもその儘讀めるものらしい。羨ましい。

辭書や教科書を作る時にやつぱり文字で苦勞して寫植のプレートを自作した話や、コンピューターで文字化けに惱まされた話などを聞く。今はユニコードにも收録されてゐるから問題はない。

その他にも色々な話を聞いた。印象に殘つたのは、文字が神聖なものであるといつた考へが、今もチベットでは息衝いてゐることが感ぜられた。佛教への信心と深い關はりがあるのだらう。