福島県立美術館にて。開催にあたつてのプライス氏の行動に感じ入つたので、一美術ファンとしてはどうしても観ておきたかつた。それに一度は福島へ行つてみたかつたのもある。惜しむらくは豫定がつまり過ぎて会期末の鑑賞になつて了つたのと、一泊も出来ず直ぐ様とんぼ帰りなのが心残りだ。
上野で観たとき以来の対面。込み合つてゐたので落ち着いてみると云ふ環境ではないが、十分満足した。未知の美術館へ音連れるときは、常設展のコレクションを観るのも楽しみだ。思ひがけず関根正二とアンドリュー・ワイエスに出会ふ。
新幹線だと都内から一時間半くらゐで着いて仕舞ふのも善し悪し。日帰りで行き来できるのはありがたいが、旅情と云ふものを感ずる餘裕もない。短い滞在だつたが、福島の詞をもつと聞いてみたかつた。