生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

コンサートへ

恆例のオルトフォン・千代田テクノル共催のチャリティ・ コンサートへ行く。 今日のプログラムは,人類の至寶ともいへるアタウアルパ・ユパンキの特集だ。 まづ前半はラジオの DJ でお馴染み竹村淳さんのお話と,ユパンキの新たに發見された音源を中心にレコオドを聽く。 後半は歌手のレイ・アルフォンソ正田さんを招いて生演奏が繰り廣げられた。

竹村さんの澁いお聲はいつ聞いても惚れ惚れして了ふ。 そして今囘レコオドだけでなく, ユパンキの映像*1が用意されてゐた。 歌ひギターを彈く姿を目の當たりにして,言葉を失つた。 まさかかういふのが見られるとは思ひもしなかつた。

*1:1970年代頃

牛車に搖られて

さて,ユパンキの代表曲に「牛車に搖られて」といふ曲がある。 それにまつはるお話が面白かつたので,少し記してみる。

竹村さんはこの曲を“ぎゅうしゃに…”とよんでゐた。 或る時新聞記者に,牛車は“ぎっしゃ”とよむのが正しいと言はれ*1, ラジオでもそのやうに讀むやうにした。 ところが,それを聞いた一聽取者*2が, 八枚にもわたる便箋を送つてきて誤りを指摘したといふ。 結論からいふと,古く平安時代に, 貴族やら貴人を乘せた車を牛がひいてゐるものが“ぎっしゃ”で, この歌に出てくる使役牛がひく車は“ぎゅうしゃ”で正しいといふ。

竹村さんは苦笑ひしたといふ話*3

*1:確かに,ことえりの日本語辭書では,牛車はぎっしゃでないと變換出來ない。

*2:お醫者さんらしい

*3:そして,新聞記者だからといつて,必ずしもあてにはならないと云ふことと,全國放送の聽取者はげに恐ろしきものであると云ふ話。

鳥肌雜感

鳥肌はあまり遣はない語彙だ。もし用ゐるとしたら,

「お風呂に入らうとして熱い湯舟に浸つたら,上だけ熱くて下はまだ水のまゝだつたので,思はず鳥肌がたつた*1。」

このやうな感じになるのだらうか。

*1:經驗者は語る。