館内のあちこちにある大きなパネルの前を通ると,
お待ちしてをりました今噂してゐたとこなんすよ
と,
高座でやつてゐたギャグが飛んでくる。
別のパネルの前で拍手と一禮を行ふと,
お稻荷さんぢやないんすから
と絶妙なレスポンスがかへつてくる。
樂しい。
ギャグだつてベタなのばつかりなのだが, 不思議とあの聲と口調*1で言はれると笑ひを誘ふのだ。 そして初めて「林家三平の源平盛衰記」を觀て, 改めて高座の凄さを確認した。 噺の最中に平氣の平左で膝を突いて中腰になる。 客弄りの巧みさ,そして仕草や表情が本當にユーモラスだ。 かういふのは見ないと分からない。
こんな破天荒な人はもう二度とは出てこないだらうな。
すぐ裏手には書道博物館といふのもあるので, 次の折りに立寄つてみようと思ふ。
*1:聞き直すと思ひのほか早口だつた。ラッパー竝みのスピードだ。