生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

「アナログレコードの正体・ジャズの正体」

カウント・ベイシー

オルトフォン・千代田テクノル共催のチャリティ・ コンサートへ行く。ゲストは、陸奧は一の關のジャズ喫茶「ベイシー」のオーナー菅原正二さんだ。とてもダンディな方だつた。ジャズやオーディオにまつはる樣々な樂しい話をきく*1

けふは隨分レコオドがよく鳴つてゐた。その上、アンプのボリュームを目一杯にあげて音を出してゐた。ところが不思議な事にちつとも五月蝿くなく、耳ざはりではなかつた*2。耳をそばだてれば樂器の音がきちんと聽きとれる。あたかも颱風の目の中に居るみたいに靜かだつた。そして音がそのまゝの形を保つた儘、すごい勢ひでこちらに飛び込んでくるのだ。至福千年を垣間見るが、菅原さん曰く「まだまだ甘い」と。オーディオ道は峻嶮也。

ボーカルのレコオドは音量は出さなくても、すごく情報量の詰まつた音だつた。最近の録音では味はへない、その場の空氣を感じさせる音だつた*3

*1:例へば、ジャズ喫茶に入店する時は、必ずレコオドがかかつてゐる時を見計らつてドアを開けると云ふことを知る。

*2:因みにバディ・リッチのビックバンドのレコオドだつた

*3:マイクを極力少なく使つて録るのが祕訣