生活記録

日々のこと(旧はてなの茶碗)

中国国宝展

東京国立博物館の「中国国宝展」を觀に行く。「考古学の新発見」を中心とした展示では、青銅器や玉器を見て廻る。錆びてゐない青銅器と云ふのは存外きれいなものだと知る。あと記されてゐる文字をみるのも樂しい。それ程多くはないけど篆書から楷書までの變遷が見渡せる。

仏教美術」の展示はかなりボリュームがあつた。これ程澤山の佛像をまとめて見たのは初めてだ。尤もその佛像の美しさや尊さが、信心の薄い私にどれだけ傳はつたかのかは心許ない。

一つ面白い盧舎那佛があつた。首の缺けた、等身大位の立像だつた。まるでトルソーの樣だ。普通佛像を見てゐると、どうしても顏の表情を目で追つて了ふが、首が無い故に、薄い袈裟を纏つた痩身の身體がとても目に附く。直にあらはになつたボディラインはなんと艷かしいことだらう。

西晋時代(288)の佛像畫像碑も面白かつた。

結局こゝの平成館の展示(隣の考古展示室も駈け足で廻る)を見て閉館の時間になつて了つた。本館も東洋館も法隆寺宝物館もまだ見てゐない。他の展示も面白さうなので。一日掛けてまたゆつくり、もう一度見てみたい。