東京国立近代美術館へゴッホ展を觀に行く。どのみち開催中はいつも込合ふだらうと思ひ、朝一で會場に出向くが、既に入り口には行列が。結局人込みの中をかき分けながら、見る羽目になる。
まさしくファン・ゴッホとしか言ひ樣のない繪の數々。あれやこれやの感想は、今は述べられない。見知つてはゐたのだが、直に見ると違ふ。これは何遍も見なくてはいけないものだ。
餘談
常設展に立ち寄る。流石に草臥れて、一つ一つゆつくりと見る餘裕はなかつたが、何故か日本畫の前に立つた時、微睡むやうな、好い心地に見舞はれて茫然として了ふ。大きな屏風繪*1の景色がやけに身に沁みる。どうしたことだ。
アルルの太陽よりも、春の櫻が、遙に身に馴染むと云ふことなのだらうか。