国立西洋美術館へ行き、ドレスデンのザクセン選帝侯のコレクションを見て廻る。それぞれ七つのセクション毎にテーマを設けて展示してゐた。
Sect. 1「美術収集室」では巨大な集光鏡や望遠鏡、天球儀やら製図用具など、十六世紀の科学計測機器が集められてゐる。
Sect. 3「イタリア」の、ベルナルド・ベロットの風景畫がよかつた。ヴェネツィアやドレスデンの風景が眼前に廣がるかのやうな、これ程見通しのよい繪は初めてだ。
Sect. 4「フランス」で、ローズカット・ダイヤモンドの裝身具一式に目を奪はれる。多數のダイヤの煌めきに、文字通り、目が眩むとはこの事かと納得する。
Sect. 5「中国と日本の工芸」ではマイセン磁器を澤山見た。繪附けのお手本として支那や日本の磁器と竝べてゐたのは面白い。